森ビルが経営する、
平河町ヒルズライブラリー。
オープンイベントとして平河町ライブラリー参加者向けの
企画に参加してきました。
まだまだ会員が少ないので30名ほど^^。30分の竹中平蔵氏の講演を聞いた後、フリーディスカッションタイム。約一時間。
今は批判の対象となっていますが、腐っても平蔵(笑)。
(少人数なので私は平蔵氏から1.5メートルの距離でした)
まずは平蔵氏からの現在の政権の経済対策について。
全く嘆かわしいのが、現政権の中に経済政策を語れる人がいないことだ。プライマリーバランスと景気対策は基本的に並び立たない。
今やるべきことは、赤字国債を発行してでも景気対策を打つことだ。日銀も分かっていない。日銀の役割は物価のコントロールであって
現在のデフレ経済をインフレ・ターゲットを目標にすべきなのに。
何を考えているのか。政府と同様に思考停止に陥っているのではないか。
日本の経済は日本人が思っているほど弱くも脆弱でもない。
普通、一年に3人も首相が変わったらその通貨は暴落する(笑)。
それでも円が高くなるのは諸外国が日本人の堅実さとモラルを評価している。今、なぜ円が高くなるか、と言う議論があるが、これは非常にシンプル。
確かに表面上の金利は低いが、デフレがあるので実は、それほどの低利
ではないのだ。今の円高は日本のデフレを読み込んでいるだけだ。
そして、円高そのものは全然悪くない。今こそ海外の資産を買うべきときだ。税金に関してもそうだ。
10%の消費税を取ることに汲々としているが、5%の増加で何が出来るのか。
社会保障費と、医療保険の増分が取れるに過ぎない。
日本は実は法人税が異常に高い。
だから日本に進出する外資は少ないし、外国に逃げる企業があとを絶たない。
少なくとも今の半分の20%にするべきだ。
日本から逃げ出した企業によって
失ったものは、GDPにして100兆円と30万人の雇用。「金持ちを貧乏人にしても貧乏人が金持ちになるわけではない」
by マーガレット・サッチャー
ここまでは当日の「平蔵」さんのお話。
これらの考え方については、私も概ね同じように考える。
リチャード・クー氏がとなえる「バランス・シート不況」につける薬は
金融緩和と法人税制の改革であると考える。最大の社会福祉とは「雇用の創造である」 と言ったのはかの、ウインストン・チャーチル。
まさに名言である。雇用を想像するには政府が赤字国債を発行して
でも雇用を創出しない限り、消費が上向くことはない。
これは米国でも全く同じ事情です。残念ながら住宅販売と長期失業者数は
過去最低水準を推移しています。
そんなことをして、ますます、国債の残高が増えるだけじゃないか。
と言う議論があります。まさに、その通りなのですが、
薄氷を踏む思いでも借金を重ねることが今の日本には必要だ。
重ねて言うがプライマリー・バランスを取ることの現在的な意味はない。
先日、各省庁から96兆円の概算要求が行われた。
例によって、既得権益を少しでも守ることに汲々とした原案だ。
防衛省が「米軍思いやり予算」を特別予算として申請したのには笑った。
みえみえではないか。残念ながらこれだけ批判を浴びながら
永田町は自分の姿を変える能力がないことがはっきりした。と、感じました。
平蔵さんはパーティーにも残ってくれ、個別にお話をすることも出来ました。
私が聞いたのは
「日本の国家財政破綻まであと3年と思っているのですが」
苦笑気味に話されたことは、
「それは日本国民が決めることでしょう。国民が銀行や郵便局から
資金を引き上げれば、すぐにでも国債が暴落し、政府は予算を組めなくなります」ごもっとも。
「その確率はどのくらいと思えば?」
「それについては申し上げられない。が、2014~5年に大きな議論になるでしょう」(これらの発言はパーティ上で私が個人的にした質問であり、なおかつ録音をしておらず、
竹中氏の解釈とは異なる可能性があることを申し添えます)
お忙しい平蔵先生ですが、この日はなぜかご機嫌で、素人聴衆に優しく
お付き合いくださいました。原理・原則を変えない人の言葉は強い。
民主党の党首選びがいかにおバカな騒ぎであると感じています。でも、日本政府は信じられずとも、日本国民は信用されると感じています。
失礼ですけど、ギリシャとは違うんですよ(笑)。まだ続きがあるのですが、また明日のお楽しみに。
財務省殿、外為特別会計30兆円、円売り介入に使わないのならせめてゴールドを買おうよ(T_T)。
本当にポチなんだから。
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小泉・小沢改革として歴史に残ると思うのだが。